第1章・10年待ってて下さい

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「突然お邪魔して失礼しました」 明るく礼儀正しい挨拶をする景太。 あくまで生徒としての立ち振る舞いに戻っている。 さっき二人だけになった時とは、別人のように感じた。 景太と美羽は頭を下げたあと、肩を並べて去って行く。 私はしばらく二人の後姿を見つめていた。 途中で一度、景太が振り返った。 その目は何かを言いたげに見えたけれど……。 でもそんなの、私の勝手な思い過ごしかもしれない。
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