第1章・10年待ってて下さい
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「有泉先生の家、ステキですねぇ」 美羽はリビングのソファーに腰を沈めながら、感嘆の声を出した。 私は二人の前にアイスティーを置いて言う。 「ありがとう。いつでも遊びに来てね」 「忙しいんじゃないですか?」 「ううん。今は全然」 返事をしたあと、つい小さな溜息が漏れた。 今の私は仕事が無いも同然で、本当に暇な時間が多い。
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