第1章・10年待ってて下さい

9/22
前へ
/29ページ
次へ
「有泉先生の家、ステキですねぇ」 美羽はリビングのソファーに腰を沈めながら、感嘆の声を出した。 私は二人の前にアイスティーを置いて言う。 「ありがとう。いつでも遊びに来てね」 「忙しいんじゃないですか?」 「ううん。今は全然」 返事をしたあと、つい小さな溜息が漏れた。 今の私は仕事が無いも同然で、本当に暇な時間が多い。
/29ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4097人が本棚に入れています
本棚に追加