脱却①

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 そして、街まで来た俺達は、 アクセサリーショップに立ち寄った。 「何をプレゼントしてくれるの?」 「李煌さん」 「何?」  李煌さんに手を差し出す。 「左手貸して」 「?…うん」  掌に乗った綺麗な李煌さんの左手を軽く掴み、 薬指にスッと指輪を通す。 「え……大河くん!?」 「うん、ピッタリだな。これ買ってくるから待ってて」  意味を理解して顔を真っ赤に染めた李煌さんに背を向けて会計を済ませた。  店を出てからも李煌さんは落ち着きなくそわそわしている。 (これはあまり人に見せたくないな)  目に留まった自動販売機で温かい飲み物を買い、 近くの公園に立ち寄った。
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