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と言い訳もできますし、盆地に入り込んだ豊臣恩顧の東軍は壊滅します。
西軍も勝利するでしょうが、無傷というわけにはいきません。
豊臣政権の弱体です。
寝返りが本当なら、戦いに勝利する確率が上がり天下が見えます。
吉川隊が動かないのを確認して桃配り山に家康は布陣します。
両軍は霧の中で2時間ほど対峙し続けたと言います。
家康にしてみたら、気が気ではない状況です。
寝返りの約定は有る、東軍の諸将の誓いもある。
それでも、その諸将は、豊臣恩顧の大名たちなのです。
同じ釜の飯を食べた同僚だからこそ、仲たがいしたのですが、同じ釜の飯を食べ
たればこそ、仲直りという事もあります。
対陣して居るうちに、豊臣恩顧の大名たちが顔を合わせて、話し合いでも始めたら、三成が、秀吉の恩に報いよと涙ながらに、話したら、我らがここで血を流したら家康の思うつぼだと訴えたら。
家康にしてみれば、あいつらが、もし裏切ったら自分はお終いだと言う自覚はあったように思います。
家康が工作したとはいえ、三成が籠城をやめたのも気がかりで有ったでしょう、毛利輝元の本隊が、秀頼を連れて迫っているという考えもあったでしょう。
事前にそれは、無いと言う情報を掴んでいたにしても、今のように情報伝達が正確ではないので、絶対という保証はありません。
霧の中とはいえ、2時間も戦いが始まらないのは、何か話し合いでもあるんじゃないか?など、家康を不安にさせるには十分な時間であったと思います。
そこで、伊井直政に戦が始まるように先駆けを命じたのだと私は考えます。
伊井直政の先駆けが成功します。
この瞬間、戦いが始まりました。
戦いが始まってしまえば、話し合いの余地など無くなります。
家康の目的は完遂されたのです。
あとは、調略道理に事が運べば、戦いに勝利する事は十分に考えられますが、家康が敵の寝返りを鵜呑みにしていたとも思えません。
戦況を見て危なくなったら逃げる作戦だったと思います。
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