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もう深夜0時を回っていた。
だけど望都は自宅に戻らなくて、電話を掛けても一向に応答してくれない。
「彩羽さん、大丈夫です。
落ち着いたらきっと、望都さんはここに帰ってきますよ。」
都子さんはずっと泣きじゃくる私に寄り添ってくれて、もうとっくに退勤時刻を過ぎているのにも関わらず築島邸に残ってくれていた。
「うっ・・・ううっ・・・!!
ででっ・・・でっもっ・・・!
わっ・・・わ・・・私のせ・・・せいでっ・・・!!!!」
わんわんと泣き続けても、きっとこの涙は枯れる事を知らない。
そんな時、玄関の方でガチャリとドアの開く音が聞こえる。
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