Ⅰー10【告白】好きだと、言って。

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『大丈夫だよ。 きっと伊藤君だって、あーちゃんのこと嫌いじゃないって、 ほら、行ってきな!』 ポン! と、優しい風が、 励ますように、私の背中を押し出した。 ――ハルカ……。 そこで、見ていてくれているよね? きっと、不甲斐ない私に、やきもきしているかも。 込み上げる熱いものを押しとどめようと、振り仰いだ夜空には、綺麗な丸い月と満天の星屑。 そこで、 ハルカが、笑っているような気がした。
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