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「そうそう、練習付き合うからさ、アサトを見返してやろう?!」
美春は、私の手をとって力強く手を握った。
「そうだよね!イケメンでベースすごいからって、あんな尻軽女呼びする権利なんて、あいつにはない!」
「そうそう。その意気だよ!」
「私…あいつがひれ伏す位のいい歌を歌ってやるんだから!」
私はそういって、昔のお嬢様みたいな甲高い笑い声を街中に響かせて、すれ違う人から不審な目を向けられた。
「オーーホッホッホッホホ。大丈夫私天才だから。オーーホホホッ」
「よかった。いつもの優里にもどって」
美春は人をやる気にさせる天才だ。彼女の機転の効いた言葉のおかげで、私はやる気をとりもどし、スタジオに戻った。
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