お酒とキスで認めろ

4/6
前へ
/523ページ
次へ
それでも日本酒を注ぎ自分一人で飲もうとしている私の手を、目の前に座ってる男が止めた。 「もう止めろ。これ以上飲んだら他の人に迷惑かけるぞ」 「いいのいいのー!今日くらいー。酔わせてよ~」 ぼんやりとした顔を目を細めてよく見ると、アサトだった。 「水を飲んで酔いを覚ませ」 そういって、私の前に水を差し出してくれたのに、私はそれを寄せてアサトに向き合った。 「んー?んー?未だに私たち冷戦状態になってるけど、もっとさ気楽にお互い話せるようになろうよ~」 アサトに私は熱燗をもって、誰のかわからない空いているコップに注いだ。 「ねえ…私のどこがいつも気に入らないの??ほとんど、仕事以外の話してくれないよねー」 また、アサトはめんどくさいというような顔つきで私を見ている。
/523ページ

最初のコメントを投稿しよう!

212人が本棚に入れています
本棚に追加