212人が本棚に入れています
本棚に追加
それでも日本酒を注ぎ自分一人で飲もうとしている私の手を、目の前に座ってる男が止めた。
「もう止めろ。これ以上飲んだら他の人に迷惑かけるぞ」
「いいのいいのー!今日くらいー。酔わせてよ~」
ぼんやりとした顔を目を細めてよく見ると、アサトだった。
「水を飲んで酔いを覚ませ」
そういって、私の前に水を差し出してくれたのに、私はそれを寄せてアサトに向き合った。
「んー?んー?未だに私たち冷戦状態になってるけど、もっとさ気楽にお互い話せるようになろうよ~」
アサトに私は熱燗をもって、誰のかわからない空いているコップに注いだ。
「ねえ…私のどこがいつも気に入らないの??ほとんど、仕事以外の話してくれないよねー」
また、アサトはめんどくさいというような顔つきで私を見ている。
最初のコメントを投稿しよう!