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_______.黒
「おかんな、結婚すんねん。ごめん、急に決めて。相手の人、公孝と同い年の男の子と、小3の男の子が居るんよ。」
おかんが結婚なんて、薄々気付いてた。
月に一回、土曜日におかんがルンルンで洋服決めて、出掛けていく日があったから。
その日は、一週間くらいかけて洋服選んでたし、彼氏か。なんて思ってたし。
そっか、なんて素っ気ない返事すれば、恐る恐るええの?なんて聞いてきた。
おかんが俺だけのおかんじゃなくなるのは、ちょっとだけ悔しいけど、我慢する。
高校生だ、そんな事言ってられないし。
「おかんは、結婚したら幸せになれるんやろ?幸せになれるんだったら、ええよ。」
「ふふ、ありがとう。ごめんな、公孝だけのおかんじゃなくなってもうて。」
「ええねんて。おかんが幸せなら俺も幸せってことにしてぇや。」
図星言い当てられて、少し恥ずかしさも残りつつ、おかんの結婚認めて。
思い出したように、明日引越し!と叫ぶおかんに一言はよ言えや!と叫びながらほぼ徹夜で引越しの準備して。
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