case1.青山結衣 13歳

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 いつものように規則正しく滴下する液体を眺めながら体を起こす。 「これ終わったらコンビニ行こう」  そう呟いてから枕元の台に右手を伸ばす。  財布にいくら入ってたっけな?  なんて考えながら財布を掴むつもりが、そには思いがけない紙の感触。 「何よ、コレ?」  そう呟きながら手にしたのは真っ白な封筒。  表には『青山結衣様』と私の名前が記されている。  差出人の名前は、無い。  不審に思いながら封筒の上から中身の感触を確かめると、何か硬い物に触わった。 「カード?」 って事は……。 「嘘でしょ!?」  私はそう叫ぶと、最近めっきり上げなくなった口角をニンマリとさせた。
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