実況

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武とは、特に話が合うわけでもないが、一緒に居て気を使わないし凄く良い奴だ。 「………なんだよ~!って……拓海ー?聞いてる?」 「…あっ!ごめん…聞いてなかった…なんだ?」 「うぉいっ!!聞けよ!!この武様が素晴らしい話をしてるのによっ!」 そう言って武は僕の頭を叩いてきた。 「ご、ごめんって!ちゃんと聞くから! でっ…なに?」 「んっ?あっ!そうそう!だーかーらー今日家に帰ったら、真っ先にモロの実況見ろよ!!」 武は僕の机をバンッと叩きながら僕の方へグイッと顔を近寄せた。 「う、うん。」 物凄くいかつい顔でそう言いよって来たため、思わず僕は、うんと言ってしまった。 その瞬間武はニカッと笑顔になり、 「よーし!そうとなればーさっさと帰るぞ!!」 そう言って武は早々と教室をでていった。 僕はそのあとを追うように教室を後にした。
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