03『ロコドル!』

6/21
前へ
/250ページ
次へ
私が図書の棚で必要な資料を探していると 見覚えのある子に遭遇した。 「藤堂さん.....だよね?」 「.....はい。」 体育の授業はA組とB組が合同で行い、 その時に面識がある程度だけど、 知っているA組の子だ。 「何か.....?」 「あ、え~と、そうだ!藤堂さん! それ何の本?」 「えっ、な、何でも良いでしょ、別に.....」 藤堂さんが本を隠す手の間から、 そのタイトルが少し見えた。 『月刊アイドル少女』 もしかしてアイドル好きなのかなぁ.....? 気になったが深掘りするのはやめた。 ___商店街___ 夕方、帰り際に商店街を通っていると マイクでの放送が聞こえてきた。 「アイドル選考会やってるよー! 翠ヶ丘の救世主募集してまーす!」 何か聞き覚えのある声。 マイク放送の主は白間くんだった。 「なっ、或!何やってるの!?」 (宮本) 「おっ、愛しの泉様、 アイドル選考会いかがですか?」 (白間) 「なっ、私は絶対やらない!」 (宮本) 「おや、お嬢さん、アイドル選考会やらないのかい? もったいないのぉ、可愛ええのに」 (おばば) 「いやいや、アイドルなんて」 (宮本) 「お隣さんもご一緒にいかがかな? アイドルグループを結成しようと考えているのじゃ。 どうじゃろ?おふたりさんご一緒に」 (おばば)
/250ページ

最初のコメントを投稿しよう!

83人が本棚に入れています
本棚に追加