終章 決戦マナグア攻防戦

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◇ 「北側に補給部隊が到着しました!」  水上部隊、ボートから降りて徒歩でやってきた一団が、第一コマンドの姿を視界に捉えて手を振る。装甲車小隊が緊急で駆けつけると、装備ごと彼等を飲み込み急発進する。  圧倒的多数に包囲されながらも抗戦を継続している、武器弾薬が補給さえされればいま少し維持可能に見えた。 「第一コマンド司令フーガ少佐だ。ようこそ激戦区へ」  余裕の笑みを浮かべて迎え入れる、指揮官が暗くなっても仕方ないのでロドリゲスもそれに付き合う。 「チョンタレス連隊の水上部隊司令ロドリゲス少佐だ。まあ陸に上がっちまったがね」  話をしている間にも補給は続けられている、戦闘も激化する一方だった。孤立している戦区に来援したは良いが例によって離脱は不可能であった。 「外部防衛に協力してもらえると助かるが」 「中はマリー少佐か、妥当なところだろう。反対側の守りは任せろ、オルテガなんぞに国はやらん!」  首都警備のころからの部下を指揮官に、急遽部隊を編制する。これによりエーン少佐が直接指揮から外れることが出来た。
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