第1章

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学校指定のジャージに着替えて、広間に戻ると隆菜が巫女服姿で私を待っていた。 何故巫女?いやコスプレじゃない。私が居候しているここ…否、従兄弟の家は神社だ。 「青。行きましょう」 「あ。うん」 残念ながら長男の葉紅は霊感があるが隆菜ほどではない為この神社は隆菜が継ぐことになったらしい。 なんて考えているうちに稽古場についた。 「おじさん。今日も走り込みからするんですか?」 巫女と聞いてとてもファンシーなのを想像した方もいるだろう。残念ながらそんな夢も希望もないんだ。 巫女たるもの体力が基本。とのことで毎回走り込みから始まる。 「や。今日はいい。雨が降っているからな」 「あ。はい」 「んで。何すんだよおや…父上」 「ああ。そろそろ式神の使い方を覚えさせようかと思ってな。」 「「…What?」」 式神?shikigami… 「Oh!Shikigami!!」 突然叫び出した隆菜に肘鉄を食らわせてからおじさんに聞き返す。 「…式神なら隆菜だけで良かったんじゃないですか?」 「いやお前も護身用として覚えさせる」 するとおじさんは私と隆菜に式神を一体ずつ渡してくれた。 「…はぁ」 覚悟を決め、おじさんから貰った式神を構えた。
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