第1章

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 銀兜は村の中を歩いていた。のどかな村である。  しかし。 「ん?」  気付く。通り過ぎるモブキャラたちが二日酔いのように頭を押さえている。 「話聞いてみようか」  野良着を着た男性に話かけてみる。 「痛たたた。昨日は飲み過ぎた……」 「おはようございます。大丈夫ですか?」  銀兜。 「これは旅先さんですか。情けない姿です」  モブ男性は答える。 「この村の人ってお酒が好きなんでしょうか?」 「特にそんなわけじゃないと思うけど。しかし、昨日は飲みすぎたなぁ……」  モブ男性。 「いつもそんな感じなんですか?」 「ここの村人は真面目な人のが多いと思う」  酒に呑まれないのだ。  しかし、通り過ぎる人々は二日酔いみたいな表情が多い。 「昨日か。私たちが村に到着してから、お酒が美味しくなった?」  そんなことを考える。しかし、何が原因かわからない。 「イベントが始まってるのかも」  そんな事を考えた。 「それで、この村に伝説の武器、もしくは伝説の酒みたいなのはありますか? 噂でもいいので」  銀兜は質問してみる。
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