第1章

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「待ていっ!」  割って入る声。 「誰だ!」  怖そうな男二人は辺りを見渡す。 「ハハハ! ここだ!」  何故か民間の屋根に立っているH・H。 「……誰だお前?」  怖そうな男Aは聞いた。 「その少年を離しなさい!」  ビシッとH・H。 「いや、オレ前にこのガキから、財布スラれたんだけど……」  怖そうな男Bは言う。 「トウッ!」  H・Hは屋根から飛び降り、地面に着地する。  怖そうな男ABは、不思議そうな顔をした。 「そんな子供に乱暴しなくていいじゃないですか」  と、H・Hは言う。 「身体でわからせてやんだよ!」  Aは叫ぶ。 「助けてお兄ちゃん! 財布返すから!」  少年。必死である。 「いや、交番で説教とか親に怒鳴りつけるとかなら、話はわかるんですけど、体罰はいかんと思います。何故、少年が犯罪に走るかに、社会と教育としつけと、大人もかかわってきますし……」  H・H。言いながらも、このガキが悪いんだよなーと思った。その辺を少年に説教してやらねば。そう思った。  子供だからって好き勝手してんじゃねぇぞ。大人になって恥ずかしくなるんだからな。
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