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「……ああ、そうだ」
急に瞳を曇らせて、彼女は言った。
「今日の夜、空いてたりする?」
どうやら楽しい話ではないらしい。眉の傾斜が、憂鬱さを表している。
「何かあるの?」
「飲み会。あまり好きじゃない種類の」
合コンみたいなやつだろうか。
僕も彼女も、そういうノリは苦手だ。
「一緒に、来てくれないかな」
「僕が……?」
「男性が少ないらしくて、知り合いがいたら声かけて、って言われてるんだけど。どうせなら、話せるひとの方がいいし」
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