プロローグ

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ベットから起き上がり床に立ち慣れた足取りで足場を探しタンスやクローゼットに辿り着くとそこから私服を取り出して着替える。 そして部屋から出て洗面所で洗顔や歯磨きをして素早く仕度を済ませた。 1階に降りてリビングへ。 リビングの中央に置かれたダイニングテーブルには、自分と母の分だろうパンと目玉焼きという定番の朝食が置かれていた。 父さんと姉さんはもう行ったのか。 「食べないの?」 家事で忙しそうにしてる母さんが聞いてくる。 「ごめん。遅刻するから食べる時間ない。」 「じゃ、行ってきます!」 そう言って俺は玄関へ続く廊下に飛び出す。 「待ちなさい隆浩(たかひろ)。リビングに鞄置いたの忘れたの?」 そう言って母さんは、学校用鞄を渡してきた。 「あっ…ありがとう」 鞄を受けとり足早にリビングを出て玄関で靴を履き家を出る。 スマホを見ると時刻は8:17分。 半分遅刻だけど、学校は家から自転車で10分もかからない。 急げばギリギリ間に合う。 俺は自転車を家のガレージから路地まで引っ張りだし、ペダルに足をかけて勢いよく学校へ駆け出した。
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