プロローグ

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ーーーそれから何か目立った事もなく時間は流れて行き、7限目の授業が終わった。 HRは明日必要な教材の確認だけで済まされ、生徒は一人また一人と教室を出ていく。 「「隆浩お疲れー」」 声が聞こえてくる方を向くと、晃と、晃と同じサッカー部の貴史(たかふみ)が、これから部活だろうか、手を振りながら教室を早々と出ていく。 「お疲れー」 二人に軽く返事をする間に下校の準備を終え、次の行動に移る。 (今5時…6時からだから急がないとな) 俺は学校から自転車で25分の所にあるJG神馬駅内の某有名ドーナツ店で、平日は18時から22時までバイトしている。 (よし、行くか。) 俺は立ち上がり、教室から出ようとする。 「木崎、話があるからお前はちょっとだけ残れ。」 教室に自分の名字が響く。 声が聞こえた方を向くと、目には教卓の前に立つ、彫りが深く渋い顔立ちをした男が映る。 担任の高橋に呼び止められた。 予想外の事態だ。 「何ですか?」 「…場所を変えて話そう」 高橋はついてこいと言わんばかりに教室を後にする。 俺もその後に続いた。
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