プロローグ

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俺と高橋の間に数秒の沈黙が訪れる。 「…そうか、気を付けて帰れよ」 「はい」 高橋は不満気なことをあからさまに顔に出しているが、なんとか今日は帰らせてもらえるみたいだ。 俺は高橋に軽く挨拶すると、踵を翻し駐輪場へと歩き始める。 「…手遅れだな」 後ろから高橋が何か言った気がしたけど、時間が無い俺は聞き返すことなく足を進める。
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