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「水持ってきたぞ」
「水っ!?」
「おわっ、ちょっ待っ」
男が声を掛けると、気絶していた筈の少女が勢いよく飛び起き、彼の手からコップを引ったくって猛烈な勢いで飲み干した。
「もう一杯! 今度は冷えてるのを希望します!」
「……ああ。ちょっと待ってろ」
いきなり取られたことで固まるも、ぐいっと返されたコップを受け取り、再び水を注ぎに行った。そして、今度は手渡すと、変わらぬ勢いで飲み干して一息吐く。
「ふー、生き返った。格好良いお兄さん、ありがとうございます」
「そりゃ何より。落ち着いたばかりで悪いが、ちょっと聞いて良いか?」
「あ、はい。何でしょうか」
互いに落ち着いた所で、男が話を切り出した。
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