11人が本棚に入れています
本棚に追加
「お前、エルフか?」
「……だったらどうしたんだ?」
「……え、いや……深い意味はないんだが……私のいた大陸ではエルフは珍しくて……あ、何でもない……」
「そう突っぱねるなよ!わりーな。ガウンは根はいいやつなんだけどさ。
えっと、」
リードは二人の険悪な雰囲気を払拭しようと取り繕う。
「レイラ、だ」
「レイラか。俺はリード・ジェルドン。こっちはガウン・スパナード。二人で賞金稼ぎやってんだ」
ボサボサの短い赤い髪をかき回しながらリードは何の疑いもなくレイラに笑いかける。
「……おい。傷も治ったんだ。そろそろ行くぜ」
「え~せっかく会ったんだしレイラと飯食ったりしねーのかよ!
つまんねぇ男だなぁ」
「……お前な……」
「……私も、お前た……いや、君たちと少し話がしてみたい。
ダメ、だろうか?」
呆れて返そうとしたガウンの言葉はレイラの一言に遮られる。意表をつかれたようにガウンはリードと目を合わせた。
最初のコメントを投稿しよう!