運命の日

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その音は俺の背後から聞こえた 勢いよく振り返りそれを見た 小さな猫が窓を叩いている な…なんだこいつ…屋根でもつたってきたのか… 「なんだ、お前は」 窓を開けて部屋の中へ招き入れた ビビっていた正体がこんな小さな子猫だと思った瞬間に思わず笑いが込み上げてきた 猫は部屋の中を一周すると真ん中にちょこんと座る しかし真っ黒な猫だな… 捨て猫だろうか 今まで屋根をつたって俺の部屋に来た猫など一匹もいない 鳴き声も出さずジッと俺を見つめている 「腹減ってるのか?」 次の瞬間…俺は思わず自分の耳を疑った
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