斉藤 梓菜

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「ねぇ、ねぇ」 ぬいぐるみのある棚、漫画や小説の棚、机にピアノ。 すっかり来るのになれたこの部屋は静かで 服の裾を掴んでは、俺を呼ぶ声は心地よく響く。 「ん?」 なんて言いながら、前方にある白くて綺麗な顔をチラリと見やると ポンポンと胡座をかいている俺の太股を叩く。 なんだよ、可愛い奴。 胡座を解いて、アイツの腕を軽く掴んで自分の前に座らせる。 小さな背中だなぁ、って思いながらも 後ろから脇の下を通して、ぎゅっと抱き締める。
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