4人が本棚に入れています
本棚に追加
/208ページ
細いけど柔らかな感触、暖かさ、安堵感。
色々な感覚が自分を満たして、なんだか溶けそうになった。
少しきつめに抱き締めて、頭を肩に乗せる。
「ねぇ、唯?」
こうしてる時間が一番落ち着くよね。
そんな言葉は直接言えやしない、恥ずかしい。
「───好きだよ、ずっと」
聴こえるか聴こえないかわからないくらい小さくそう言った。
心臓がバクバク聴こえて、掻き消されたのではないかと疑うほどに、心臓は跳ねている。
「私も」
身動きしたアイツはこちらを向いて、目が合う。
光を反射させてキラキラしてて、口端は上がってる。
なんともないですよ、って思わせたいらしいけれど、もう笑顔になりそうじゃん。
最初のコメントを投稿しよう!