彼女

4/7
前へ
/113ページ
次へ
運転席の窓が開いて 声を掛けて来たのは 巧の三つ上の先輩で 1人で族に喧嘩を仕掛けたり 他校に乗り込んだり 数々の伝説を持っていて この学校を卒業したばかりの 宇賀神聡で 巧は うがちゃんと呼ぶくらい 親しかった。   「よお! 巧 この学校に来るなら教えてくれれば良かったのに。」   「お久しぶりです。でも うがちゃんは いつもどっかに行ってて 忙しい人だから…」   「で ここで何してんの?」   「大した事じゃ無いっす。」   聡は 2年生を睨み付け   「もし 巧に何かあったら ただじゃすまねぇぞ!!」   2年生達は 青ざめ固まってしまった。 巧は 礼儀を教えてもらったと先輩達をかばい それからは 先輩達に 何かされる事は無かった。 その事で 威張ったり 態度を変えたりしない巧に対し 先輩達は 信頼し 噂を知った同級生は 頼りにするようになった。
/113ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加