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5月になり 学校にも慣てきた頃 巧は 違うクラスの女の子が気になっていた。
彼女は 笑顔が可愛らしく 大人しい子で ヤンチャな巧とは 正反対だった。
「なぁてっちゃん あの子 好きな人居るのかなぁ?」
巧は 親の後を継ぐ為 県の外れから 親元を離れ 下宿してまで この学校に通っている 矢板哲也と仲良くなり いつも連んでいた。
「たくちゃん あの子の事 好きなの?」
「俺 ああ言う子 タイプなんだ。」
「分かった。あの子の友達と同じ部活だから 聞いてみるね。」
「えぇ マジで?じゃぁ頼むね。」
哲也は 野球部で マネージャーの友達が 巧の気になる女の子だった。
巧も 中学時代は球部だったので 高校入学当初 監督から 野球部に入るよう誘われていたが 坊主頭にしたくないと言う理由で 断っていた。
その日の夜 哲也から電話がかかって来た。
「で どうだった?」
(名前は 田嶋智恵 彼氏は居ないって。)
「良かったぁ。」
(それと 彼女の方もたくちゃんの事が気になっていて 告白しようか迷ってるんだけど フられるのが怖いみたい。)
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