少年ROCKERS

まずは最愛のエディの紹介をさせてください。

「お疲れっしたぁ」

ヤツらは、なんか業界ぶった声をかけてきた。
オレはそういうことが大っ嫌いだから、わざと、こんにちはぁ。と言ってやる。

どうだ、気分悪いかぁ？プロぶった口をきくな。

一人がオレのベースを見て笑ったように見えた。
古くてボロいベース、という風に。

おい、驚くな。これはフェンダーのヴィンテージだぞ。
もう今では製造できない１９６２年のジャズベースだ。
今の大量生産のギターとは大違いなんだからな。

キャンディー・アップル・レッドという、その名も可愛らしい、だがセクシーな赤いオレのベース。
塗装はところどころ剥げているし、カラーリングも今時のもののようにクリアではないから、一見するとただの古い、メンテナンスの行き届かないベースに見えるかも。

でも、オレはわざと再塗装してないんだからな。