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そんな厄介な人とお知り合いになってしまうなんて、本当に嫌です。
うっかり名前を名乗ってしまった、あたし自身のうかつさを呪いました。
「真希。で、本当は図書室でどんなことがあったの?」
「涼香ちゃん、誰にも言わないでくれる?」
「大丈夫よ! まかせて。あたし口は貝みたいに固いんだから」
「良かった。約束だよ?」
「うん! 貝って言っても、あさりのバターソテーだけどね」
口あいてるじゃん!!
あたしは図書室での本棚ドミノ倒し事件の一部始終を正確に告げます。
「なんちゃらかんちゃら」
「池永、カッコイイじゃん!
何だか、お姫様の危機に駆け付ける騎士(ナイト)ってカンジでさ」
「そ、そうかなあ///」
どうして、池永君のことが誉められてるのに、あたしが照れてるのか?
この時は全然分かりませんでした。
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