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話が聞こえないからせめて目で状況を把握しようと2人の動きをじっくりを見る。
副会長がにっこりと笑ってもっさり頭に何か言ったかと思うと、もっさり頭は怪訝な顔をしてまた何かを言い返してる。
「!・・・」
副会長はしばらく目を丸くしてたが、優しげに微笑んで、もっさり頭に近づく。
……ほんとーになに言ってんのか聞こえねぇ……
でも予想はできる!
次にきっとくるぞ……!
俺は心のなかでごくりと唾を飲み込む。
副会長はもっさり頭の顔に自分の顔を近づけていって……
きゃー!マジでやった!
俺の予測通り。副会長がもっさり頭にキスをする。
俺はその光景を興奮ぎみに、伊吹は知り合いの息子が彼女らしき女の子と楽しげに歩いてるのを発見したときのような、
要は面白いものを見つけた時のような顔をしていた。
おい、親衛隊長www
「…っ、何すんだよ!?」
もっさり頭がこっちまで聞こえるくらい叫んで副会長からバッと離れる。
威嚇してるみたいだけど副会長は気にせず笑顔のままだ。
「……善、もうそろそろ行ってきたら?」
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