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「その為にまず結婚と言う話になって」 「そこがおかしいのよっ!」  突っ込まずにはいられない。  なんだろう。  芸術家と言われる人間は、非常識な人間が多いのかしら。 「話は最後まで聞きなさいよ、亜由子。私が愛の色を知ることが出来なかったら、離婚するっていうのが条件なの。これはね、契約なの。結婚っていうね」  世理ちゃんは結婚に夢は無いのだろうか。  旦那様がいて、子供がいて、幸せな家庭。  そもそも愛があっての結婚でしょうが。  それを契約って、絶対変!  あぁそうか。それを変だと感じられないのがもう、重症なんだわ。  愛を知らないと言い張る世理ちゃんの、トラウマ。
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