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まだまだ寒いこの季節。
中学校の卒業式というこの日も、私たち……主に兄の周りはうるさいです。
「なっ、なら!誰が第二ボタンを頂くか勝負ですわ!!」
「望むところよ!……べっ、別に春樹のボタンなんか欲しくないんだけどね!?誰にも貰われなさそうだから私が貰ってあげるのよ!」
「………………私が、貰う……!」
「ボクだって負けないよっ!!春樹のボタンはボクの物だっ!」
「すまないが、ここは譲れない!春樹の第二ボタンは私が頂く!」
と、兄さんのハーレム群がうるさくなり、
「そんな……何故ですか立夏様!」
「我々の誠意が足りないというのか……!?」
「ならば!!リボンを下さったら俺のことを踏んで良いですから!!」
「なっ、ずるいぞ!!ならば俺も!!踏んで下さい立夏様ぁ!!」
「お前ら、元々の目的を忘れるとはな……立夏様、どうかリボンを頂けないでしょうか?私を下僕にしようが、犬にしようが、あなた様の望むままに…………」
「気持ち悪いわ。消えて頂戴」
「「「「「はいっ!喜んで立夏様!!」」」」」
私の目の前にある汚物が騒ぎ、
「しゅ、愁君が家にくるのっ!?」
「え?今までも行ってたじゃん。どうした?」
「あ……えっと、そのぉ……(中学校卒業したから……次に進めるのかと……)な、何でもないっ!!」
「そっか。じゃあ、そっちでデートの日取りとか決めようぜ?」
「え?で、デート……?」
「?お、おう……」
「わかった!直ぐに準備するね!メールするから、届いたら来て?」
「りょうかーい」
弟カップルはイチャイチャして、お熱いことで……。
「あ、兄さん、愁。
私の独断と偏見である学校に行って貰うから」
「「はあっ!?」」
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