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一旦きつく目を閉じると、思い切り息を吸い込んで目を開けた。
「小早川さん、これ以上はよそう」
胸に中にいる彼女の旋毛目がけて言った。
背中を蠢く手の動きが止む。
「どうしてですか?」
胸の中に蹲ったまま篭った声。
「君は部下でもあり、愛莉の親友だ」
「……怖いんですか?」
「怖いよ、俺は君を幸せに出来ないから。自分の手で幸せに出来ない女を俺は抱けないよ、ごめん」
背中から腕がスッと出ていき、彼女は俺から離れた。
「ふっ、あーあ、やっぱり駄目かー」
今までの艶美な雰囲気とは一転、軽快に言って、ゴロンと天井を仰いだ。
「お酒飲んで、酔っぱらって、高坂さんとセックスして、気持ちよくなって、何もかも忘れたかったんだけどなー」
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