第二章

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「ここが桐島学園…でけぇな」 俺は母さんと茜さんと泣きじゃくる雅也に送り出され、電車とタクシーを乗り継ぎたった今桐島学園の門の前についた。 「なんかドラマとかで見た気がする…なんだっけ…あの、あれ。花より○子だ、」 …って今はそんなことはどうでもいいんだよ。 まず俺は学園内に入る前に確認しなければならない事がある。 「えーっと、なんだっけ…」 雅也に『このノートがあれば面倒な事には最低限かかわらなくてすむから!!まず学園内に入る前にこれを見るんだよ!!』、と言われ渡されたノートを広げる。 内容はBLの王道的展開が詳しく書かれており、どのような場面でどのような行動をすればいいのかを書いているらしい。 「まずはっと…①周りに自分以外の人間がいないかを確認すること、自分以外の人間?」 こんな山奥にいるのかよ、ンなやつ… 門の周りや、タクシーできた道を見てみると向こうの方からもう一台タクシーがくるのが見えた。 「あ?もしかして俺のほかに転校生いんのか?」 続きを読むためにノートに目をやる。 「(もしいた場合は格好をよく見ること。そいつの格好が瓶底眼鏡にボサボサのまりもみたいな黒髪のやつだったらそいつは絶対王道転校生くんです。特にアンチ王道タイプは、人の話を聞かず、常に大声を上げ騒がしく、名前を聞いた奴は全員友達だと思っているイケメン大好きクンです。後々めんどいことになるので隠れること。)…なんだそれ?」
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