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「でも、北沢さんはそんな事一言も…」
「当たり前じゃないですか!男が気付かないから計算なんですよ!きっと北沢さんもわかってたならそんなに親身になってはなかったはずですよ」
「そうかな?北沢さんみんな優しいから」
「千佳さん…それ、本気で言ってます?」
え?と不思議に思いながら2人の顔を見れば呆れてる麻奈ちゃんとクスクス可笑しそうに笑う楓さん。
「麻奈ちゃん、千佳ちゃんがそう思うのは無理ないわ。だって、千佳ちゃんは特別だもの」
「そうですけど…」
「えっと…それはどういう意味で…?」
「ふふ。千佳ちゃんが大事にされてる証拠なの」
はい?
まぁ、大事にしてくれてるとは思うけど…
「北沢さん、千佳さん以外には超冷たいし、話しかけるなオーラ半端ないですよ!」
「え?でも、麻奈ちゃん達にはそんな事よね?」
「それは、私達が千佳さんと仲良しだからです!はぁ~いいなぁ~…イケメンでチヤホヤされても見向きもしないし、千佳さん一途な北沢さん…私もそんな人が欲しいですぅ~」
なんて言いながらテーブルに顔を伏せてしまった麻奈ちゃん。
言葉にならない声でまだブツブツ言ってる…
まだお酒が抜けきれてないみたい。
「まぁまぁ。麻奈ちゃん。話の続ききにならない?」
宥めながらも麻奈ちゃんが食い付く話題を振れば
「そうでした!」
今までグジグジしてたのが嘘のような切り替えで勢いよく顔を上げ目の輝きを取り戻した。
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