第15章

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♪~♪~♪~ テーブルの上で着信中の携帯。 画面には名前を見るだけでも顔がほころんでしまう。 「もしもし。お疲れ様ですっ」 『お疲れー。何してた?』 「麻奈ちゃん達とご飯食べてさっき家に帰りついたところです。北沢さんはまだお仕事ですか?」 『今日はちょっと早めに片付いたんだ』 最近忙しくてまともに会えてなかったから、もしかして今日は少しだけでも会えたり──!? 『川端がなーんか話あるみたいでさ、これからあいつに付き合わなくちゃいけなくて』 川端くん…。 仕方ないけど…少しガッカリ… 「そうなんですね。でも最近忙しかったから息抜きに飲みに行くのもいいかもしれないですね」 本当は本当は勝手に期待して落ち込んでますけど。 『でさ、川端が千佳にも来てほしいってうるさいんだけど』 「私?」 『無理なら無理で全然いいから。こんな時間だし』 こんな時間って、まだ9時半だけど。 「私は大丈夫ですよ。どこに行けばいいですか?」 『ほんとに?何かごめんね。あいつ煩くて 。場所は俺の家の近くの居酒屋。今日車で出社してるから迎えに行くから』
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