第15章

12/26
前へ
/556ページ
次へ
"近くになったらまた連絡するから" そう言って電話は切れた。 「やった♪」 小さな独り言を言いながら喜びに浸る。 川端くんはいるけど、久々にゆっくり会える! 「準備しなきゃ」 しばらくかかるのに早々と準備を済ませ連絡待った─── 「こんばんはー!今日は突然すいません!」 北沢さんの車に近づくと窓から川端くんが顔を出した。 「こんばんは。お疲れ様です。全然大丈夫ですよ」 「やっぱ千佳さん!優しいっすね──っイテ!」 後頭部を押さえながら運転席の方を振り返る川端くん。 「お前降りて。後ろ」 「へ?あぁ!…すんません!」 そう言いながらオズオズと降りて 「すいません、俺気付かなくて」 「え?あっ、いいの!私が後に…」 「ダメっす!俺が佑都さんに怒られますから。ってか、千佳さんが後に行ったら佑都さん拗ねちゃいますよ」 「かーわーばーたー」 "でも、本当の事じゃないですかー"と笑いながら私を助手席に座らせドアを閉め後ろへ乗り込んだ。
/556ページ

最初のコメントを投稿しよう!

516人が本棚に入れています
本棚に追加