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川端くんが降りた車内はすぐに静けさを取り戻し───
「ごめん、あいつ騒がしくて」
先に口を開いたのは北沢さん。
「全然そんな事ないですよ。川端くん面白いしすごく楽しかったです」
「そ?」
「あ、川端くん、北沢さんの事大好きって言ってましたよ」
「は?ってか、そんな事いつ話したの?」
「北沢さんがトイレに行ってる時に。話聞いてるだけですごく好きなんだな~って伝わってきました」
「はは。酔ってるから何でも大袈裟に話したんじゃない?」
「あっ、リアクションは大きかったかも」
やっぱり?
と優しく笑いながら運転してる横顔に
ドキンっ!
お酒が入っているから?
2人きりになれたから?
突然胸の鼓動が速くなる。
そして無性に…
触れたいって思ってしまった自分に驚き北沢さんに向けた視線を急いで外に向けた。
落ち着け…落ち着け…
何で突然こんな気持ちになってしまったのか、軽くパニクっていると
「千佳?」
「はっはいぃ!?」
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