第15章

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こっちのセリフ…? 意味が全くわかりませんけど… 「…自覚症状なし?」 「え?」 「………」 「…えーっと?」 再びハンドルに深く頭を沈めた後、脱力したようにゆっくりと顔を上げ 「顔」 「顔?」 「………」 「………かお!?」 あわわわわわわっ! 真っ赤になっての忘れて普通に目を合わせちゃってたんだ!! 恥ずかしっ! 慌てて顔を手で覆ったけど 「今さら遅いけど」 呆れた声が耳に届く。 「って事は自覚症状ありなわけだ。何で?突然のその変わり様…」 「おっ…お酒に…酔って~?」 「酔った顔ではないよね、それ…」 「…………」 いっ言えない!言えるわけがない! 北沢さんの横顔にキュンとして無性に触りたくなって赤面したなんて絶対言えないよー!! 恥ずかしくて今度は私が頭を抱え込む。 「………。まぁ、とりあえず車出すから」 と言って車をまた走らせ 「生き地獄…」 ボソッと呟いてた事なんて恥ずかしがってた私は全く気付いてなかったけど。
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