第15章

24/26
前へ
/556ページ
次へ
突然の行動でビックリしたけど、背中に回ってる手に力が込められてる事の方が嬉しくて。 触れたかった北沢さんに密着して久々の匂いに包まれて。 胸の辺りがきゅーんとなって私からも抱き締め返した。 「……何、その行動。可愛すぎ」 耳元で囁かれ、恥ずかしいけど離れたくなくて。 手に力が入る。 「ねぇ…あまり可愛い行動とらないでよ。帰せなくなるでしょ」 帰りたくない─── これが本音。 だけど 「すいません…つい嬉しくなっちゃって」 照れ笑いしながら ユックリ 離れようとしたけど 「──っ」 離れる私を追って近付いてきた彼の顔。 そしてすぐさま熱を持つ唇。 角度を変え何度も何度も。 痺れ脱力しそうになる体を彼の胸元のスーツを掴み必死に耐える。 車内には甘い水音だけが鳴り響く。
/556ページ

最初のコメントを投稿しよう!

517人が本棚に入れています
本棚に追加