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「千佳さんから連絡してみればいいじゃないですか~」
「そうなんだけど…。出張前からすごく忙しそうだったからなんか邪魔したくなくて」
「北沢さんが千佳さんを邪魔だなんて思うわけないじゃないですか!軽~く電話していつ帰ってくるのー?って聞けばいいのにぃ~」
麻奈ちゃんの言う通り、こっちからはいつだって連絡しようと思えば出来るんだ。
だけど、やっぱり何処か気が引けて。
「最低でも1週間は帰れないみたいだから早くて来週辺りなんじゃないかな?って勝手に思ってる」
本当は少しだけでもいいから声が聞きたい、連絡したい。
せめていつ帰ってくるのかだけでも聞きたい。
「勝手にって…。クリスマス終わっちゃうじゃないですか」
「仕方ないよ、仕事だもん」
「プレゼントあんなに悩んで準備したのに?」
「クリスマスは過ぎるけど後で渡せるから」
「そうですけどぉー…なんか、千佳さん、余裕ですね~普段から北沢さんの愛情で満たされてるからなんですかねー?羨ましいです!」
「そんな事ないけど…」
「私的にはガッカリ感半端ないですけどね…千佳さんには素敵なクリスマスを過ごしてほしかったな~」
余裕なんてないよ。
毎日頻繁に携帯を見ては落胆して。
もしかしたらクリスマスまでには帰ってくるかもなんて淡い期待を持っては落胆して。
これ以上落ち込まないように強き発言して自分自身を奮い立たせてるんだ。
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