第16章

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「…………」 プレゼントを手に携帯の前に座る。 「…………」 今日はイブ。 少しくらい電話してみようか。 向こうとの時差は8時間。 今は21時を回ったところ… 「向こうはお昼の1時頃…仕事中…」 撃沈。 イブだからこそ勇気をもって電話出来そうだったのに。 付き合ってるのに勇気が必要って言うのもおかしいけど… 仕事の邪魔はしたくない。 「お風呂入ってこよ…」 プレゼントをクローゼットの中の戻し、大きな独り言を呟きお風呂に向かう。 電話は無理でもメールはしよう。 メールなら仕事中でも迷惑にはならないはず! いつもは仕事のヘルプで行ってるのだからメールも控えようと思っていたけど、 今日はイブだからか 北沢さん不足からくる欲なのか なんとしてでも連絡をとりたい自分がいて。 メールしたらもしかしたら電話くれるかもしれないし! またまた淡い期待を膨らます。 お風呂に入りながら重くならない文面を "お仕事お疲れさまです。忙しくて体調は崩してないですか?帰ってくるの待ってますね。" 考えたつもり 「かたい…」 自分の文章力の可愛げの無さに呆れたけれど 自分なりの表現で 「えい!」 送信。
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