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「ちっ、覚えてろ!」
赤鬼はそそくさと退散した。
かぐや姫は笑顔で二度と来るなと呟いたそうな。
「牛若丸、観賞してないで助けて下さいよ」
「いや、妾の出番はないであろう?」
牛若丸は苦笑いを浮かべる。
(全く、近頃の若い男は。私は断然……)
かぐや姫は少女の方を見る。
「カッコいいです、かぐや姫さん。私の婿になって下さい!」
「えっ、私で良いんですか?こちらこそお願いしたい所でしたよ」
こうして、一寸ぼうしが犠牲となり、かぐや姫と都の姫は結ばれました。
めでたしめでたし。
――一方その頃、鬼は。
「いててっ、酷い目にあった……」
赤鬼は角を擦りながら山奥へと逃げて来ました。
この山奥に、ある噂があるとは知らずに……
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