第1章

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「あれっ、何で眠ってたんだろ?」 兎はきょとんとし、ゴール位置に走る。 「あっ、亀が勝ってるし」 兎はショックだった。 ――場所は変わり、ある山の中の家。 「さぁて、山菜を取りに行くかねぇ……」 おばあさんが篭を背負い、山を登り始めた。 (ちっ、じいさんが行けば良いものを……) 大層な、腹黒婆さんでした。 彼女、いや。おばあさんが山で渋々山菜取りをしていると。 「アオォオォン!」 狼がおばあさんの目の前に姿を現しました。 (おやっ、あれは。また悪戯かよ) そんな時、丁度帰って来た兎。 「ぎゃああぁぁあっ!」 おばあさんはびっくりして、尻餅を着きます。 狼はそれを見ると、満足そうに帰って行きました。 (あー、びっくりしたわい。やはり山菜取りは、じいさんに任せよう) おばあさんは、やはり腹黒でした。
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