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「あれっ、何で眠ってたんだろ?」
兎はきょとんとし、ゴール位置に走る。
「あっ、亀が勝ってるし」
兎はショックだった。
――場所は変わり、ある山の中の家。
「さぁて、山菜を取りに行くかねぇ……」
おばあさんが篭を背負い、山を登り始めた。
(ちっ、じいさんが行けば良いものを……)
大層な、腹黒婆さんでした。
彼女、いや。おばあさんが山で渋々山菜取りをしていると。
「アオォオォン!」
狼がおばあさんの目の前に姿を現しました。
(おやっ、あれは。また悪戯かよ)
そんな時、丁度帰って来た兎。
「ぎゃああぁぁあっ!」
おばあさんはびっくりして、尻餅を着きます。
狼はそれを見ると、満足そうに帰って行きました。
(あー、びっくりしたわい。やはり山菜取りは、じいさんに任せよう)
おばあさんは、やはり腹黒でした。
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