第1章

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「はははっ、今日も脅かしたぞー」 その頃、狼は笑いながら姿を変える。 (ポンッ) 煙が出て、一匹の狸が姿を現した。 「あー、やっぱり狸だ」 兎は呟く、そしておばあさんの所へ向かった。 「いててっ、あの狼め。よくも鷲を脅かしてくれたわい……」 おばあさんは腰を叩きながら帰宅した。 「おや、婆さん。どうしたんだい?」 心配そうに訊いてくるおじいさん。 「いやのう、山に狼が居たんじゃ」 おばあさんはがっかりしながら言います。 「何とまぁ、狼なんて居やしないよ。きっと化け狸の仕業さ、よし。仕留めてくるさ」 おじいさんは倉に行きました、中に入ると銃を持ち出した。 「これで、狸もお仕舞いじゃ!」 高笑いするおじいさん。
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