第1章

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「んじゃ、こっちもいただきまーす……?」 「そうは行きませんよ、鬼め。覚悟なさい!」 刀を構える女性。 彼女はかぐや姫と呼ばれている。 鬼は首を傾げて少女を離すと、かぐや姫に笑いながら襲いかかる。 「グワォオォオ!」 鬼の足音はドンッと鳴り、地響きが辺りを揺らす。 「遅いですよ、月夜の舞い!」 かぐや姫は、刀を確りと握りしめながら宙を舞い、鬼に斬りかかる。 (ハアッ!) ズシャ、メシャリッと不快音を立てて鬼が敗れた。 「ふむっ、妾の剣術を。伝授したかいがあったな!」 かぐや姫の後ろで戦いを観賞する男性。 彼の名は牛若丸。
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