第1章 秘密の花園

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「……ねぇ、立花君って何部なの?」 「生物(せいぶつ)部」  立花君はやっぱり背が高くて、肩の位置が私の頭の位置だ。 逆を言えば私がチビだからだけれど。 私の身長は百五十センチしかない。 「生物部って動物の世話とかするのかと思っていたけれど、花にも詳しいんだね」 「俺は植物科だからな。生物部の先輩二人は動物科で、蝶野さんが言ったみたいに鶏とか世話してる」  聞けば生物部は立花君とその先輩二人の三人らしい。 たくさん部活はあるから三人でも同好会ではなく、部として認めてくれるんだというのを私は始めて知った。 私が所属する図書部は三学年合わせて十人。 そんなに変わらないか。 「植物科に一人って寂しくない?」 「全然。好き勝手出来るから楽だし。でも動物科の先輩らがしょっちゅう遊びに来るんだ。ちょっと煩い」
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