第1章 秘密の花園

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 ……あれ? さっきよりもゆっくり歩いてくれてる?  時々小走りしなきゃな、と思っていたけれど、立花君の歩くスピードが落ちている事に気づいた私は立花君を見上げた。 「……ふふっ」 「何?」 「ううん、何でもないよー」  少し酷い事言っちゃったな、と私は反省した。  グラウンドは運動部の人達が走り回っていた。 教室にいた時よりも声が大きく聞こえる。 頑張ってる声だ。 練習は辛くて苦しそうだけど、皆楽しそう。 運動音痴の私には縁がなかったけれど、見ていると応援したくなる。 と、休憩中のラクロス部の女子と目が合った。 何やらひそひそと話しているようで、私は首を傾げる。  他のクラスの子、だよね……何だろ。
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