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うーんと少し考えてから優晴が答える。
「人それぞれだと思うぞ」
ごもっとも。だが、今聞きたいのはそんな一般論じゃなくて。
「あー、いいや。はっきり言っちゃうわ。和華は長身の方が好きかな、低くても良いのかな」
「ぷっふふふ、やっぱりな。そんなことかと思ったよ。和華ちゃんはきっと、馨ちゃん好きだからどっちでもいいよお。とか言うだろうな」
優晴が和華の声真似しながら言ってくる。
「でもさ、和華の好きは僕の好きと違うんだよ」
「だな。和華ちゃんは小学生が言う好きって感じだな」
「だろ」「おう」
などと話している間に交差点に出た。
「んじゃ、俺こっち。じゃあな、また明日!」
「うん!また明日な!」
大きく手を振りながら歩いていく優晴の背中を見ながら僕は大きくため息をついた。
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