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「秋斉~、ちょっと邪魔するよ~」
さっき屯所で聞いた台詞やいうんに、言い方1つでこうも印象が変わるもんかと思うた時、慶喜はんが声を掛けた戸から男の人が出て来はった。
「慶喜はん? こないな時間に何の用どすか」
なんや土方はんと似た様な言い草に、慶喜はんはそないな扱いを受ける様な人なんかと、一瞬思うてしまう。
出て来はった人は、軽そうな外見の慶喜はんとは正反対の落ち着いた人、いう感じの人。
動くたんびにふわり、とお香の香りがこちらに届く。
(…これは、侍従…?)
男の人は慶喜はんの両隣におるうちらを見ると、一瞬驚いた顔をしてからさっと顔色を変える。
「…立ち話で済む様な話やあらへんようやね」
そう言うとうちらを部屋へ通してくれはった。
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